車止めはコインパーキングや大手駐車場で見かけることが多く、利便性についてあまり考えることは少ないのではないでしょうか。
無くても駐車はできますが、照明が少なくなる夜間や止めてある車と背面駐車する場合には不安も大きくなります。
車止めは利便性だけでなく、駐車場を規則的にみせるエクステリアです。
本記事では、車止めの設置位置から種類、設置方法などについて解説します。
Contents
車止めの設置位置
車止めは決められた駐車スペースに車を安全に駐車するためのアクセサリーで、カー用品やホームセンターなどで簡単に購入ができ、DIYで取り付けられるのも魅力です。
タイヤが車止めに当たれば、問題なく駐車スペース内に車が止められていることがわかります。
駐車位置にラインが引かれていてきっちり車が駐車できず、隣との車の間隔が狭くなり出入りしにくい、ドアをぶつけてしまうケースも少なくありません。
車をバックで入庫することを考え、車のサイズに合わせて決められます。
車止めの設置間隔
車止め同士の間隔は60cm前後になっています。
厳密に言えば軽自動車用なら60cm間隔、普通自動車は70cm間隔が基準です。
車止めのサイズが60cmですから、軽自動車は車止めの間隔位置も60cmで横に1,800cmで収まります。
駐車場のサイズは2.000cm、普通乗用車の車幅が1,900cmですから、軽自動車駐車場に止めると隣の車と近づきすぎることにもなるわけです。
普通自動車の場合には、車止め同士の間隔は70cmで車止めの端から端までは1,900cmとなり、駐車場のラインは2,500cmとなっています。
後方の壁面との距離や寸法
大型車の場合には壁と車が近づきすぎてしまい、マフラーからの排気ガスで汚れてしまったりぶつかったりする危険性もあります。
ある程度の距離を保つことで、余裕を持って車を止められます。
壁との距離の目安は、軽自動車用であれば30〜50cm以上、普通車は100〜120cm以上開けてください。
駐車場によってはスペースが少なく壁との距離は、できるだけ狭くしたいケースもあるでしょう。
その場合には、最低限としても80cmは必要です。
車止めの種類
車止めの有無で、駐車場の利用者数も変動します。
駐車場でのトラブルを避けるためにも、車止めの設置は重要です。
どのような車止めがあるのか、ご紹介します。
置くだけタイプ
設置位置を決め置くだけで簡単に車を支えてくれるため、自宅のスペースを駐車場にしたい、簡易的に設置したい際に便利です。
メリット
アンカーなどを使って固定する必要がないため、女性でも簡単に設置できる手軽さがあります。
本体だけを購入すれば工事の必要もありませんし、設置の手間もかかりません。
車種を変えた際には設置間隔や場所の変更。取り外しも簡単です。
デメリット
何度もタイヤがぶつかることで置いてある位置からズレる可能性があります。
車止めのズレに気づかずに使うと、車が壁に激突したり隣の車と接触したりする可能性も考えられます。
重量がある素材であれば問題はありませんが、軽量素材はちょっとした衝撃で動くため、駐車に気を使わなければなりません。
固定するタイプ
穴をあけアンカーピンを打ち込んで完全に固定する、もしくは専用接着剤を使います。
置くだけタイプよりも安定感があり、雨風や衝撃にも強いため長持ちするのが特徴です。
メリット
駐車場として長期的に活用すると決まっている場合、固定すれば安定した状態を長く保てるでしょう。
乱暴に使わない限りは、ズレたり割れたりすることもなく安全に利用できます。
デメリット
設置には手間と時間がかかるため、コンクリートタイプの車止め設置を個人で行うのは大変です。
業者に依頼すれば、間隔なども均等に安全に設置されますが費用がかかります。
一度固定すると場所の移動が難しくなります。
駐車場更地に戻したい、車止めの設置を変更する場合も、個人では手間がかかるため業者に依頼することとなるでしょう。
車止めの設置方法
車止めの設置方法は、簡易的に置くだけと固定タイプにわかれます。
それぞれの設置方法について、詳しく解説するのでご覧ください。
接着剤で固定
コンクリート接着剤はホームセンターで購入できますが、種類も多いため車止めと相性の良いものを選んでください。
硬化時間が短く初心者でも使いやすいのがアクリル系接着剤です。
長期的な利用を考え、衝撃吸収性が高いシリコン系もおすすめします。
設置場所のごみやほこりはきれいに落としてください。
車止めを設置する位置と間隔を測り、チョークで印を付けます。
接着剤を車止めに塗り、設置位置に貼り付けましょう。
上からしっかり押さえつけ、接着剤が乾いて固定されるまで約24時間放置します。
完全に乾いて動かなければ、車を駐車して確認してください。
アンカーピンと接着剤で固定
接着剤だけでは不安がある、しっかり固定したい場合にはアンカーピン+接着剤で固定します。
必要な道具は、専用接着剤とアンカーピン、打ち込むためのハンマーやブレーカーです。
設置場所を決め、チョークを使って場所に印をつけます。
車止めを置き穴の位置を確認するためハンマードリルを使って穴を空け、車止めを一旦外しアンカーの長さに合わせて穴を調節してください。
細かい粉はきれいに取り除いたら、接着剤をつけて設置場所に車止めを配置しアンカーを打ち込みます。
必要な道具が多いため、業者に依頼することをおすすめします。
車止めを設置するメリット
車止めの設置は自由ですが、駐車スペースを有効に利用するために車止めの設置が活発になっています。
車止めを設置するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
2つのメリットを解説します。
事故防止に繋がる
運転に慣れている人や慎重に運転する人は、車間距離を保ちつつ停車できますが、ちょっとした油断でバックしすぎてしまい、壁や建物に衝突してしまうケースもあるでしょう。
このような事故を防ぎ、安全に運転するためにも車止めは必要です。
車の出入りが多い駐車場などでは、運転に不慣れな人でも安心して駐車できるように車止めの設置をおすすめします。
駐車位置が分かりやすい
ラインが引いてあっても駐車位置がわかりにくく、斜め駐車など極端な駐車をする人もいます。
平場の駐車場ではお互いの位置を気にしないと、出入りが難しくなったり、トラブルに発展したりするケースも少なくありません。
車の停車位置の目安として、車止めを使うメリットがあります。
車止めを設置する際のポイント
車止めは、タイヤが接触することによって駐車位置を確認できるものです。
設置する前には適切な場所を選び、車止めが必要であるかを確認しましょう。
ここでは、2つのポイントを解説します。
車止めのサイズ
一般的な車止めは60cm〜70cmが使われていますが、法律などで決められているわけではありません。
軽自動車及び一般車両にタイヤを止められる幅であり、高さも約120mm程度の車止めが販売されています。
これらは国産車が基準となるため、輸入車やカスタム車の場合には、マフラーの位置やリアなどが接触しないか確認が必要です。
自宅に設置する場合には、ご自分の車が安全に駐車できるサイズや高さかを確認し、購入しましょう。
サイズはもちろんですが、視認性が悪く夜間などで車止めが見えない様なものは避けてください。反射シールを貼るなど工夫することで、より安全に利用できるでしょう。
置くだけのタイプはNG
置くだけの車止めは、何度も駐車を繰り返すことで正しい位置からズレます。
位置がズレると、壁に激突するだけでなく、車同士の衝突などの原因となるためおすすめできません。
車の駐車位置を決められない、地面に穴を開けたくない場合もあるでしょう。
どうしても置くだけのタイプを使いたいのであれば、車止めが動かないように滑り止めシートを敷くなど工夫が必要です。
車止めがずれてしまい、壁に車をぶつけるなど、車同士の事故につながらないように固定タイプの車止めを利用してください。
車止めを業者に依頼する場合の相場
車止めは業者に依頼すれば、安全かつ正しい場所に設置してもらえます。
費用が高額ではないのか、自分でDIYしたほうが安くすむのではと考える人もいるでしょう。
車止めの設置・移動・撤去の相場を表にしました。
設置(1台) | |
接着によるDIY | 6,000円~ |
アンカーを使ったDIY | 10,000円~ |
専門業者に依頼 | 10,000円~20,000円 |
車止めは定番のブロックの他にステンレスやゴム、鉄筋を使ったデザインなどがあります。
デザインによって金額が異なりますので、予算やデザイン、自分の車との相性などを確認してください。
DIYと比較しても金額に大きな差はありませんし、安定した車止めを施工するためにも業者への依頼をおすすめします。
まとめ
車止めの設置位置やメリットデメリットなどを解説いたしました。
大切な車を守るためにも車止めの利用は大切ですし、事故を防ぐためにも設置をおすすめします。
長期間使用するのであれば固定タイプを、一時的な利用であれば、置くだけのタイプを選ぶなどライフスタイルに合わせて選ぶといいでしょう。
車の買い替えた台数が増えるなど、将来的なことも考え設置位置や車止めの種類を検討して下さい。